いつもの朝、私は朝の祈りを捧げるべく、教会へ向かっていた、しかし
私の頭の中に、突如として声が聞こえてきたのだ、「私の声が聞こえるか?」と、
「・・・あなたは神なのですか?」
「おぬし(聖職者)たちはそう呼んでおるのう」
頭の中なのに、鮮明に聞き取れる声・・・やはり神?
なら何故私に話しかけているのだ?!
「そう先を急ぐな、今から話す」
どうやら考えるだけでいいようだ
「よく聞くがいいぞ、
辺境の村ムーンにいるルナという女にかけられているルナ・シードの存在が不安定になっている、
ルナ・シードが消えればすべての魔物の力を押さえつけることができなくなる、
そうなれば魔物どもは人々を、世界をも消し去るであろう」
なっ・・・どうすればいいんですか?
「聖剣ラゼェルヴァルクでルナ・シードのマークを貫くのみ」
マークとは、人にかけた魔法をコントロールするためのもので、
これが傷つくと(ある程度)かけられている本人にも苦痛を感じさせる、というもの・・・
!!!!!!!
「そんなもの貫いたら死んでしまいますよ! ルナって言う女は!」
思わず口に出して叫んでいた、あたりの人が私に注目する
「あ・・何でもないです」
そういって私は”神”に問う
それしかないのですか?
「うむ」
・・・人は殺したくない
「世界の存亡がかかっているのだぞ」
相変わらず淡々と語りかける”神”
・・・わかりました
世界、いや、神のためならば・・・
「頼んだぞ、聖剣はお主にたくしておく、・・・たのんだぞ」
そういって声は消えた
・・・夢だったのか?
甘い考えはいともあっさり打ちひしがれた、なぜなら・・・
私の手の中に、一本の長剣が握られていたためだ
グレイ・ブライザム(41歳)、そして彼はこの町をでていった
|